発展途上島嶼地域における経済発展と産業構造の変化 : 中国海南島を事例に
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概要
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本稿では、中国の海南島を対象に、1980年代以降の経済発展と産業構造変化の特徴を明らかにした。第一に、経済発展は1992年頃を境に大きく前期と後期に分けられ、1人当たりGDPは全国とほぼ同水準で推移し、また前期より後期の方がより大きく成長している。第二に、後期の経済発展は主に第1次産業および第3次産業の発展によるものである。第1次産業の発展は主に、農地利用率の向上、土地生産性の向上および収益性の高い野菜類や熱帯果実の生産増加による農業発展、および海洋漁業や近年の養殖漁業の生産拡大による漁業発展などによってもたらされた。また後期の観光産業は急速に発展し、既に第3次産業の柱として成長している。第三に、産業構造の変化は1992年頃を境に方向が大きく変わった。前期では第1次産業のウェートが減少、第2次産業がやや増加、第3次産業が増加したが、後期では第1次産業がやや増加に転じ、第2次産業は低位水準のままで第3次産業はやや減少し、全国とは異なる変化が示された。
- 沖縄国際大学の論文
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