重症心身障害者における人の働きかけに対する期待に関する生理心理学的研究(3) : S1-S2パラダイムにおける心拍変動パタンに関する研究動向
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概要
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知的障害と運動障害を併せもつ重症心身障害者(「重度・重複障害」概念との違いは,森(1984)を参照。また,本稿では,以下「重障者」と記す)の教育・療育のプログラムの作成にあたっては,行動から働きかけの手掛かりを得ることや,また,働きかけの効果を評価することが難しい場合が多い。そのため,生理的指標の測定を通して有用な情報を得ようとする努力がなされてきた。そのなかでよく利用される指標の一つに,心拍反応が挙げられる。本研究では,心拍反応の測定を通して重障者における応答プロセスの発達を検討した研究について述べる。また,彼らにおいて,人の働きかけに対する期待がどのような過程を経て発現するのかについて,近年得られたデータに基づいて考察する。はじめに心拍反応が反映する生理心理的過程について従来の知見を概観し,その後,重障者に関する知見を述べる。
- 千葉大学の論文
- 1996-02-29
著者
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