栽培用トンネル内の微気候に関する研究 : I.水封チューブの蓄熱効果
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概要
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カボチャ栽培トンネルにおける水封チューブの効果について調べた.その結果,次のことが明らかにされた.1.床面に置く自然対流熱交換式の水封チューブでは,本実験の水量(53.8lit/m)でも3月から4月上旬の強い低温に対して保温が不十分であり,極低温時にこも被覆などの補助手段を必要とした.2.通風式トンネルではこも被覆と同程度の保温が得られ,カボチャ苗は慣行定植期より1ヵ月も早い3月18日に定植でき,収穫開始期も慣行より14〜20日早まった.3.チューブ中の水の蓄熱量は,トンネル内日射量の25%程度であり,通風式の場合約32%であった.4.夕方から早朝までの夜間の地中伝導熱量は,床面下0-1cm土層平均で10^<-2>cal/cm^2・minのオーダーであり,有効放射量より1けた小さい値であった.
- 千葉大学の論文
- 1983-02-28
著者
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羽生 寿郎
千葉大学園芸学部
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今 久
農業気象学研究室
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羽生 寿郎
農業気象学研究室
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佐藤 光子
現在,福島県農業試験場
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門間 要吉
園芸経営技術学研究室
-
佐藤 光子
現在 福島県農業試験場:農業気象学研究室
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