糖尿病 : 昭和59年請求分の当社入院給付

概要

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昭和59年1月から12月末までの1年間に請求支払いのあった糖尿病に対する入院特約給付は男性1,456人,女性376人の計1,832人,2,168件にのぼった。糖尿病による入院給付から逆のぼった実態調査は今までに見られず,前述の対象群について給付状況から,加入時の条件,契約前発病か否かまで調査し,又昭和62年3月1日までの死亡・高度障害の調査も行った。対象集団は,保険契約上の特質もあり,男性が多く,20歳以上の成人が大多数を占め,IDDMは少なく,NIDDMとその他の糖尿病が主体であった。給付日数の長いものは合併症,高齢,重症等の要素があった。合併症有は1,069人,中でも肝疾患が目立ち,又死亡86人中男性80人の死因第1位が悪性腫瘍なるも,肝癌,肝硬変,慢性肝炎の肝臓死が28人35.1%で実質上の第1位,とも合せて特異な現象であった。契約前発病は8.2%,疑いも29.4%あり,契約時条件付がわずか2.5%という実態からも,診査に血液検査導入も含めた再検討が必要と思われる。
日本保険医学会の論文
1988-01-20