微小血管吻合による趾-鼻移植

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概要

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近年の微小血管外科領域の発展は目ざましく,皮膚弁,筋肉,大網,骨,神経,腸管などの血管吻合による遊離組織移植を可能にした。われわれも1973年来,この領域にとりくみ種々の臨床的成果をおさめた。最近(足底〜内側にかかる)母趾の一部を利用し鼻柱およびその周囲組織の再建に成功したので報告した。この移植において,足の長い血管柄が用いられ,足背動脈と上唇動脈,大伏在静脈と顔面静脈がそれぞれ吻合された。指・趾の知覚神経が損傷されると指(趾)紋が消失し,また角質層も萎縮するのは知られた事実であり,この現象と,色感が趾と鼻では近い状態にあることを利用して,再建の困難とされる上記鼻の欠損状態に対する手術が行なわれた。
北里大学の論文
1978-04-30

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