小児急性リンパ性白血病におけるMethotrexate大量静注療法の臨床的及び薬理学的検討
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概要
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小児急性リンパ性白血病患児5例(男:2例,女:3例)についてMethotrexate(MTX)大量静注療法(1500mg/M^2/DOSE)をCitrovorum Factorを併用して施行した。方法は寛解導入療法終了後5週目から4週毎に計6回,MTXの6時間大量点滴静注療法を試み,経時的に血中及び髄液のMTX濃度を測定し,他に臨床毒性,精神神経発達面への影響として,脳波,頭部CTスキャン,知能検査を検索した。又,craniospinal irradiation群と初回骨髄寛解率,CNS寛解率をlife-table-methodを用いて検討した。MTXの血中及び髄液濃度は点滴静注直後にピークとなり,各々2.35±0.84×10^<-4>M,1.63±0.9×10^<-6>Mに達し,半減期は10〜11時間であった。臨床毒性は軽度の骨髄抑制,肝機能障害,消化器症状を呈したものと認めた。CTスキャン,脳波,知能指数は全例ほぼ正常であった。骨髄寛解率及びCNS寛解率はcraniospinal irradiation群との間に有意差は認められなかった。
- 北里大学の論文
- 1982-04-30
著者
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