当院における小児特発性再生不良性貧血の予後因子に関する検討
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概要
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当院小児科における特発性再生不良性貧血患児14例(男7例,女7例)について,診断時年齢,性別,血液学的検査値,経過中の末梢血液像の推移と,その予後の関係について retrospective に調査を行なった。その結果,診断時骨髄造血細胞比率及び,診断時網赤血球数は,予後との相関が高かった。早期に死亡する重症群の抽出には,従来の分類の中では,Camitta の基準が比較的簡便で,かつ,false positives,false negatives の確率が低かった。しかし骨髄移植をはじめ,重症再生不良性貧血の治療の危険率を考えると,診断後早期に,個々の患児により適切な治療方針を決定する為には,さらに精度の高い基準設定が必要と思われた。診断後早期の末梢血液像の推移は予後との相関を認めた。今後,さらに検討を重ね,従来の診断基準に,これら早期の造血能の推移を加味した基準を設定する事が有用と思われた。
- 北里大学の論文
- 1989-04-30
著者
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