生命表分析による移植腎生着率の検討 : 北里大学病院初回腎移植97例を対象として

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概要

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北里大学病院において初回腎移植を受けた97症例を対象に,移植腎の予後といくつかのfactorとの関係を生命表分析の手法を応用して検討し,次のような結果をみた。(1)全例(血縁living donor 86例,非血縁living donor 3例, cadaver donor8例)についての5年生着率として51.6%を得たが,経過を見ると移植腎の長期生者の可否は,移植後1年間生着し得るか否かにより判断できるように考えられた。(2)血縁living donorについてのrecipientの年齢,HLA, MLCと生着率との関係では,年齢と生着率との間に有意の相関を認めたが,HLA及びMLCと生着率との間に明らかな関係を認めることはできなかった。すなわち移植時年齢が30歳未満の症例は30歳以上の症例より,移植後9か月以降の生者率が有意に高かった。(3)血縁donorの生着率は,非血縁donorの生者率より移植後6か月以降有意に高かった。
北里大学の論文
1980-02-29

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