小児認知機能の発達的変化 : 小児における高次脳機能評価法の予備的検討
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概要
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小児の高次脳機能障害を評価するために必要なコントロール値作成のため,成人用検査を6〜18歳の健常児133名に行った.行ったのはウエクスラー記憶検査(WMS-R),Trail making testなどの注意機能検査,Wisconsin card sorting test-慶応-F-S version(WCST)および標準失語症検査(SLTA)である.WMS-Rで記銘力は12歳で16〜17歳レベルの90%以上に達していた.注意機能も14歳まで急速に発達し以後ほぼ一定になった.SLTAでは6〜7歳で90〜100%の正答率を示す項目が多いが,8〜12歳で90〜100%の正答率に達する項目もあった.一方,WCSTの処理能力は10歳まで向上後思春期に停滞し,16歳以降再び向上する2段階の発達を示した.これらの検査を小児に用いる場合にはWISC-III知能検査と組み合わせて,総合的に評価する必要がある.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 2006-04-18
著者
-
高橋 伸佳
昭和大学医学部神経内科
-
山崎 正子
千葉県千葉リハビリテーションセンター神経内科
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荏原 実千代
千葉県千葉リハビリテーションセンター診療部小児神経科
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赤城 建夫
千葉県千葉リハビリテーションセンター心理発達科
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荏原 実千代
千葉リハビリテーションセンター小児神経科
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高橋 伸佳
千葉県立保健医療大学 リハビリテーション学科
-
高橋 伸佳
昭和大学医学部内科学教室 (神経内科学部門)
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