東京23区の公立学校改革と青少年教育の課題

概要

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本稿は教育総合研究所の企画研究「地域生涯学習計画と大学教育に関する研究-学校教員・生涯学習職員養成のためのインターンシップ制度検討を中心に-」の中間報告の一部である。地方自治法,地方教育行政の組織および運営に関する法律等の「改正」等を反映し,公立学校制度改革は急展開を見せている。本稿の目的は公立学校改革が集約的に現れているともいえる東京23区の現実を把握し,同時に,縮小と統廃合傾向にある社会教育としての都市青少年教育の現状と役割について明らかにすることにある。東京都23区では「グローバル・シティー」として,2003年4月現在,14区で学校選択制が導入され,同時に多様な学校改革のプランが立案,実行に移されている。各区では,社会教育法「改正」に対応した家庭教育の充実,奉仕活動,に加えて学校五日制,総合的学習の時間への対応がすすめられている。現状の社会教育専門職員数に注目した時,学校教職員と比べて小規模ではあるが,現在の都市部の子ども,若者を取り巻く現状を考えた時,青少年教育における社会教育の役割は学校教育を支援するという位置にとどまれない状況にあると考える。その際,都市部,とりわけ東京23区の青少年教育の現状についてこれまで詳細な検討はなされていない。東京23区の公立学校改革と青少年教育事業の特質,実際の社会教育専門職員の配置について再確認した上で,都市青少年教育における社会教育の役割について明らかにすることを目的とするものである。その中で,東京23区の学校改革の特色と指標を提起し,23区の公立学校改革・教育の再編成の背後にある論理について検討する。第2に,構造改革特区の理解,とりわけNPO法人による教育活動という観点から,幼保一元化の問題を中心にした考察を行なう。第3に,東京23区の青少年教育の現状一社会教育主事,社会教育指導員の配置(職員配置,施設設置)と青少年事業の実態調査に基づいて論述する。第4に,新宿区をケーススタディとして都市部における地域青少年教育の可能性を提示したい。
早稲田大学の論文
2004-03-31

東京23区の公立学校改革と青少年教育の課題

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