補文の主要部ノとコトの定性選択
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概要
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補文の主要部ノとコトの選択に、補部のく特定性〉と補文の主要部の〈定性〉が一致するようにく定性選択〉が関係していることを以下の順で論じる。1)動詞文の補語となる名詞は主動詞のく叙実性〉ばかりでなくく現実モダリティ〉によって指示性の解釈を変える。2)主動詞のく叙実性〉とく現実モダリティ〉により決まるく事実性〉によって補文の主要部のノとコトの適格性が変わる。3)〈事実性〉と補部の名詞のく定性〉により決まるく特定性〉によって、補文の主要部ノとコトの適格性が変わる。4)主動詞の種類や場面により、補部に定か不定の補文を必要とする場合、補部のく定性〉により主要部が決定される。以上から、補文の主要部ノとコトは補部のく特定性〉により以下の〈定性選択〉を受けると結論する。〈補文の主要部ノとコトの定性選択説〉(略称く定性選択説〉)1)統語機能として、ノは「定名詞節」、コトは「不定名詞節」を形成する。2)補文の主要部は、補部のく特定性〉によって選択され、〈特定性〉が高い場合にノを、低い場合にコトをとる。
- 神田外語大学の論文
- 2004-03-30
著者
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