ボクシング選手の体重減量について(第2報) : 体重減量の許容度

概要

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(1) 全国高校ボクシング選手権大会および国民体育大会ボクシング出場高校選手を対象として,質問紙使用のアンケートにより減量調査を実施した結果を要約すると,次のごとくになる。(2) 通常減量時体重減量度は,一般に階級の区別なしに2.1〜2.5kgが最高頻数を示し,最高減量者の最高値はウェルター級の9.0kg(体重の15.0%)であった。(3) 1日最高減量度は4.3kgで,最高減量日は試合前3日に集中していた。(4) 減量に伴う身体的変化をみると,減量後コンディションが悪くなったものが多く,神経症状,疲労症状が多数を占め,1人当たり2.6項目を訴えている。(5) 減量期間中における減量者による保健対策としてほ,栄養剤の使用が多数を占め,減量に起因する疾病については,減量者のほとんどが一時的に軽度の身体的変化を起こすが,減量が重い疾病の誘因となる例は少ない。最後に,本研究をすすめるにあたって,調査に心よくご協力をいただいた,新潟大学教養部の中山仁,斎藤正紀,宮本一史諸氏に感謝するとともに,ご指導を賜わった岐阜大学医学部第二生理学教室,医学博士田村喜弘教授,医学博士藤本守助教授,理学博士松岡三良講師に厚く御礼を申し上げます。
1969-03-26