秋田県内養護学校に在籍する児童生徒の視機能評価の実態に関する研究
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概要
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本研究では,秋田県内養護学校に在籍する児童生徒の視機能評価の現状と課題を明らかにするための調査研究を行った.また,視力測定が困難であるとされた児童生徒に対するTAC視力検査の可能性についても検討を行った.その結果,(1)秋田県内養護学校では,「学校用標準視力表」,「絵ひとつ視力表」,「ランドルト環字ひとつ視力表」などの自覚的視力検査が主に実施されており,「縞視標視力表」のような他覚的視力検査は実施されていなかった,(2)県内養護学校には視力測定が困難であるとされた児童生徒が,小学部1年から3年で58〜67%,4年から6年で32〜44%,中学部で約25%,高等部で約15%いた,(3)これらの児童生徒の約70%は実は見え方に問題がないと指摘されていた,(4)視力測定が困難であるとされた児童生徒の割合は,病弱・虚弱が92.8%と最も高く,次いで肢体不自由の57.2%,知的障害の22.7%の順であった,(5)視力測定が困難であるとされた児童生徒に対して,TACによる視力検査を実施した結果,25名中23名について視力測定ができた.これらの結果を踏まえて,秋田県内養護学校における視機能評価のあり方について考察を行った.
- 秋田大学の論文
- 2005-04-28
著者
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