2-10歳女児の下肢関節角度変化からみた走動作の特徴
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概要
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2歳から10歳の健康な女児を対象に, 走運動1サイクル中の腰関節と膝関節の経時的角度変化から, 幼児・児童期の走動作の特徴を明らかにしょうとした。 本研究において次の結果が得られた。 1. 疾走速度と歩幅は各年令群間に有意な差が認められた (P<0.001)。歩数は, いずれの年令群間においても有意な差をみることはできなかった。 歩幅/身長の比率と遊脚局面の所要時間は, 2歳と4歳, 2歳と10歳との間にそれぞれ有意な差がみられた (P<0.01〜0.001)。 支持局面の所要時間は, 2歳と10歳との間に有意な差が認められた (P<0.001)。 2. 腰関節角度は, いずれの年令群においても1サイクル中に接地足離地後にわずかに伸展し, その後大きく屈曲し伸展するパターンを示した。 3. 膝関節角度は, 遊脚局面ではいずれの年令群とも接地足離地後に大きく屈曲し伸展するパターンを示した。 支持局面では, 小さく屈曲し伸展するパターンを示した。しかし, 2歳児では, E型, F型, E-F型のいずれかのパターンを示した。4. 腰関接・膝関節の角度変化における各特定点b, c, d, e, g, h, h', iおよびjの出現時点は, 2歳児が他の年令群に比べ早く出現していた (P<0.05〜0.001)。5. 特定点bとeの腰関節角度とd-e間の運動範囲は, 2歳と4歳との間に有意な差が認められた。(P<0.05〜0.01)。 特定点b-c間の運動範囲は, 2歳と4歳, 2歳と8歳との間にそれぞれ有意差が認められた (P<0.05〜0.01)。特定点Cは, いずれの年令群間においても有意な差をみることはできなかった。6. 特定点fの膝関節角度は2歳と4歳, 特定点gの角度は2歳と8歳, 特定点hの膝関節角度は2歳と4歳, 8歳と10歳, 2歳と10歳との間に, 特定点h'の角度では, 2歳と4歳, 2歳と10歳との間に, それぞれ有意な差がみられた (P<0.05〜0.001)。 特定点f-g間, g-h間, さらにh'-i間の運動範囲は, 2歳と10歳との間に有意な差をみることができた(P<0.05〜0.01)。
- 中京大学の論文
- 1981-11-01
著者
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