自閉症児と関与者の相互的対人行動について(社会福祉学科共同研究,社会福祉研究分野)
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概要
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自閉症児とのコミュニケーションを豊かにとることを目的に、遊びを通したアプローチが多く行なわれている。本研究においては、関与者が自閉症児とどのような関わり方をすることで、関係を持てるようになるのかについて、初心者と熟練者を比較して検討を行なった。その結果、熟練者とでは「単独行動」の時間が短くなり、児から関与者に対しての「接触行動」や「受容行動」が多く、関与者からの働きかけに対しての行動の総数が熟練者の場合では多くなることが明らかになった。こうしたことから、熟練者は(1)児に対して様々な働きかけを行い、関与者から関わりの手段を積極的に探っている、(2)児が働きかけてくる遊びには積極的に乗っていく、(3)児からの働きかけには受容的に応答していく、ことが熟練者の特徴として示された。そして、子どもの行動の変化をもたらすためには、関与者自身の子どもの行動に対する応答の変化が重要であることが考察された。
- 長崎国際大学の論文
- 2005-01-31
著者
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石倉 健二
人間社会学部社会福祉学科
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高橋 信幸
長崎国際大学人間社会学部社会福祉学科
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石倉 健二
長崎国際大学社会福祉学科
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眞保 眞人
長崎国際大学社会福祉学科
-
石倉 健二
長崎国際大学人間社会学部社会福祉学科
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