認知症高齢者の口腔状態と認知症自立度の関連についての検討
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概要
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認知症高齢者には咀嚼状態などの口腔状態が不良な者が多いといった報告はこれまでもなされているが,その際,認知症の状態について長谷川式簡易知能評価スケールで評価されているものが多い.一方で,介護に関連する認知症の評価法として,「認知症高齢者の日常生活自立度(認知症自立度)」評価がある.そこで今回,口腔状態と「認知症自立度」について,施設入所者50人を対象に調査を行った.その結果,「発音のしやすさ」と「咀嚼可能食品」が認知症自立度との間に有意な関連を認めた.とくに,「咀嚼可能食品」に関しては,おこわなどを食べることができる程度の咀嚼機能を維持しておくことの重要性が示唆された.また発音しやすいような口腔状態を保っておくことも必要であると考えられた.今後は,歯科関係職種との連携のもと,介護職員で実施可能な効果的な口腔ケアについても検討していく必要がある.
- 2008-04-01
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