サポートブックについての一考察 : 自閉症児と支援者の支援のために
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概要
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自閉症をもつ人の支援者を支援する方法として、サポートブックが各地で作成され、活用されている。本研究においては、このサポートブックの効果や意味について検討するために、自閉症をもつ子どもの保護者6名を対象にグループインタビューを行った。サポートブックを作成し、活動で利用することにより、スタッフが子どもへのことを深く理解できるようになったり、自然な形で接することができるようになったという直接的な効果が語られた。しかしそれだけにとどまらず、SBを作ることが保護者にとって子どもの成長を振り返る機会となり、子どものことを改めて理解しなおすという、作成する保護者の側にも大きな効果があった。また作成する過程を通じて、スタッフが自閉症をもつ子どもやその家族の生活の一端に触れ、全人間的な理解を進めていく一助となり、学生スタッフにとっては基礎的援助技術の研修となることも示唆された。また記述内容も、年に1回程度は見直しが必要となることも指摘された。
- 長崎国際大学の論文
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