健康の概念とその現代的意義の検討 : 幸福という視点から
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概要
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古代から「健康」とは人類の希求概念であり、「健康」であることが「幸福の条件」とされることが多い。「健康とはよいもの」であり、「病気とは悪いもの」であるというイメージは、現代社会において「健康でなければならない」という一種の強迫観念を与えかねない。「健康」とはきわめて主観的な概念であり、「幸福」もまた客観的な判断は不可能であろう。それにもかかわらず、「健康が幸福の条件」とされることの背景には「健康とは神の意志にかなった状態である」という宗教的な価値観の存在がまったくないとは言い切れない。医療も福祉も「健康であることが最善のことである」という前提のもとに、政策をすすめ、「健康」という目標に向かって努力することを個人の責任に問う。しかしながら、その前提自体を再検証する必要があるのではないだろうか。本稿では、宗教的健康観をもとに、「幸福」また「善」と結びついた「健康観」について考察した。
- 2005-03-30
著者
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