股関節疾患患者における身体活動量と身体機能の関係

概要

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本研究の目的は股関節患者の身体活動量と身体機能との関係を調べることである。対象者は股関節障害を有している外来通院患者16名(66.2±9.9歳)で全員女性であった。身体活動量は運動消費カロリーを測定可能な歩数計を用い、歩数と運動強度別に3分類した運動強度(Low activity<Moderate activity<High activity)時間を測定した。身体機能は股関節筋力と可動域、Harris hip scoreを測定した。その結果、歩数は外転筋力と、Low activityは外転・内転筋力と中等度の相関関係を認めた(rs=0.526〜0.744)。しかしModerateとHigh activityは身体機能項目のいずれとも有意な相関を認めなかった。これらの結果から股関節患者において骨盤安定に重要な外転筋と内転筋力改善が、従来言及されている跛行との関係からだけでなく、身体活動量の面からも重要であること、そして比較的高い運動強度時間は心理学的因子など他の因子と関連する可能性が示唆された。
神戸大学の論文