相対主義の時代の教養教育
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概要
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現在の日本、とくに若者のあいだには、相対主義が蔓延している。相対主義の効用は、かたくなに先入見にしがみつくことから人を開放するところにある。先入見から開放されたなら、さまざまな可能性を試みるように行動して良いはずなのに、たまたま手近にあるものに安易にしがみつく結果をもたらした。教養教育を受けたものは、このような安直な解答に抵抗できなければならない。本稿では、先入見にとらわれずさまざまな可能性に挑戦できるような存在をゼネラリストと定義して、その教育について考察する。ゼネラリスト教育のひとつの目的は、「知的ふるさと」の構築を通して、学生のアイデンティティを確立することである。そのためには、彼らの能力を明らかに超える課題に挑戦させることが必要となる。また、その問題は、われわれの社会の人工的性格を際だたせるものであることが望ましい。
- 人間環境大学の論文
- 2002-12-01
著者
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