DESCRIPTION OF A NEW SPECIES OF ANHANGUERIDAE (PTERODACTYLOIDEA) WITH COMMENTS ON THE PTEROSAUR FAUNA FROM THE SANTANA FORMATION (APTIAN-ALBIAN), NORTHEASTERN BRAZIL

概要

論文の詳細を見る
ブラジルのサンタナ層ロムアルド部層(アルビアン)から産した翼竜の新種, Anhanguera piscator (翼竜目, アンハングエラ科)を記載した。模式標本はブラジル北部セアラ州アラリペ盆地のサンタナ・ド・カリリ地域から発見され, 頭骨や下顎のほか体骨格の50%以上を含み(NSM-PV 19892), これまでにアラリペ盆地から記載された翼竜の骨格としてはもっとも完全である。いくつかの骨はまだ癒合しておらず, 本標本がその大きさ(翼開長約5メートル)にもかかわらずまだかなり若い個体であることを示している。 Anhanguera piscator は, 頭骨吻部にある前上顎骨隆起が低く長い, 尾椎が独特な外形を有する, アンハングエラ科としては現在までのところ最大の大きさである, などの特徴を有する。また, 本標本は2本の肋骨に骨折が治癒した痕と, 頭骨左側面におそらく感染症の痕と思われる病理学的な特徴を残している。アラリペ盆地から知られるすべての翼竜類(タペジャラ科を除く)を再検討した結果, いくつかのタクサは将来シノニムとしてまとめられる可能性はあるが, アプティアン∿アルビアンのアラリペ地域では, 翼竜類の多様性がきわめて高かったことが示された。
2000-01-31