大動脈瘤による圧迫が成因と考えられた Tracheopathia osteochondroplastica の 1 例
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概要
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胸部大動脈瘤に合併したTracheopathia osteochondroplastica(T.O)の一例を報告する。症例は79歳の女性で, 咳嗽及び嚥下困難を主訴として入院した。胸部X線写真では左上肺野に巨大腫瘤陰影を認め, 気管は右側へ著明に圧排されていた。気管支鏡検査では, 腫瘤により圧迫されていた気管の左側壁にのみ小結節隆起病変を多数認めた。患者は入院第6病日目に大量喀血で死亡した。剖検では, 大動脈弓部の嚢状大動脈瘤が左肺に穿破していた。なお, 小結節隆起病変は病理所見よりT.Oと診断された。本症例に見られたT.Oの発症には, 大動脈瘤による気管局所の機械的圧迫が関与した可能性が考えられた。
- 1989-11-25
著者
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山田 穂積
佐賀医科大学内科
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青木 洋介
佐賀医科大学内科
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日浦 研哉
佐賀医科大学内科
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黒木 茂高
佐賀社会保険病院内科
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山田 穂積
敬天堂古賀病院内科
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山田 穂積
佐賀医科大学附属病院呼吸器科
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黒木 茂高
佐賀医科大学内科
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加藤 収
佐賀医科大学内科
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中西 洋一
佐賀医科大学内科呼吸器
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加藤 收
佐賀社会保険病院内科
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山口 常子
至誠会病院内科
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青木 洋介
佐賀病院(社会保険) 内科
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山口 常子
佐賀医科大学内科
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青木 洋介
佐賀医科大学内科(呼吸器)
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