p-Chlorobenzamide結晶の物性に及ぼす粒度の影響
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概要
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結晶の大きさが物性におよぼす影響を究明する目的で,p-chlorobenzamideの転移現象と結晶粒子の大きさとの関係を研究した。結晶粒の大きさが小さくなるにしたがい転移点は次第に低温側にずれ,特に粒子の大きさが100μよりも小さくなると顕著な低下が認められた。粒度が20μ以下の場合には転移点は認められなかった。転移熱も結晶の粒度の減少と共に小さくなった。熱処理をした場合には転移点ならびに転移熱共にある程度の回復が認められた。X線解析と赤外線吸収スペクトルの測定から,本物質の転移現象は結晶粒子の表面構造の乱れによる影響を受けるものと考えられる。Crystalline p-chlorobenzamide shows a phase transition at 43℃. As particle, sizes of crystals decrease, the transition temperature is lowered and the heat of transition decreases. By X-ray and infra-red studies, the disordered arrangement of molecules is found in the surface of a crystalline particle. The lowering of both the transition point and the heat of transition is caused by this disordered arrangement of molecules.
- 大阪教育大学の論文
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