障害者・虚弱老人に対する歯科保健介入後の前後比較デザインによる評価

概要

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平成11年度に置戸町では,町立のデイサービスセンターにおいて口腔ケア事業を実施した。北海道北見保健所は,町からの依頼により利用者に対する年2回(5月,12月)の歯科健診・口腔ケア,職員に対するブラッシング方法等の技術指導を行った。デイサービス利用者の対象者数は49名で,そのうち2回とも歯科健診を受診した36名に対して前後比較デザインでの分析を行った。その結果,2回目の歯科健診時には,上下顎義歯の適合性の改善(p<0.05),義歯の夜の保管方法の改善(p<0.05)および義歯洗浄剤の使用者の増加(p<0.01)がみられた。また,一人平均末処置う歯数の減少,粘膜の状態,口臭,口腔衛生状態,義歯の清掃状況等の改善がみられた者もいた。その他,「気分が良くなった」や「よく話すようになった」などのQOLの向上がみられた者もいた。以上の結果から,今回のデイサービスセンターにおける歯科健診・口腔ケア等の歯科保健活動は有用性が示唆された。
有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
2001-10-30