肝臓および膵臓における甘味受容体T1R3の発現(解剖学)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
T1R3は甘味受容体蛋白質の1つであり,舌で発見されたが,本研究はこの受容体蛋白質が肝臓および膵臓にも発現することをはじめて明らかとした.肝臓においては,小葉間結合組織内の胆管およびヘリング管がT1R3に対し免疫陽性であり,動静脈,肝細胞,肝細胞間の肝細管,星細胞,脂肪貯蔵細胞,内皮細胞は免疫陰性であった.膵臓においては,膵管,小葉間膵管,小葉内膵管がT1R3陽性であり,腺房中心細胞も陽性であった.膵外分泌部の腺房細胞,膵島,血管,リンパ管,神経細胞,結合組織は免疫陰性を呈した.本研究の結果,肝臓および膵臓の導管系細胞に限局してT1R3が発現したことから,本受容体は,胆汁ないし膵液中の物質の組成の変化を感受している可能性が示唆された.
- 2004-11-25
著者
関連論文
- 両生類の2系統の嗅覚系における系統発生学的側面
- ラット延髄化学受容野における内向き整流性カリウムチャネルの免疫組織化学的分布(解剖学)
- マツカワ嗅細胞組織化学的特性の発現(短報)
- ラット頚動脈小体化学受容細胞での一酸化窒素産生におけるミトコンドリアの役割
- 内臓知覚神経節細胞のクエン酸、カプサイシンに対する反応とチャネル分子の検討
- マツカワ嗅覚受容細胞における組織化学的特徴の多様性(短報)(解剖学)
- マツカワ嗅窩の形態形成(短報)(解剖学)
- 5目にわたる哺乳動物の味蕾のレクチン結合性の比較組織化学(解剖学)
- アフリカツメガエルの3系統の嗅覚投射路における糖鎖の発現様式
- 哺乳中および成豚の唾液腺と腸における炭酸脱水酵素アイソザイムの免疫組織化学的局在(解剖学)
- 両生類の嗅覚系に関する比較形態学的研究 (ミニ特集 動物の神経科学 Update)
- シリアン・ハムスターの嗅上皮と鋤鼻器の胎生期および生後における分化(解剖学)
- ラットにおける3種類の嗅覚受容器の分化に関する免疫組織化学的研究 (解剖学)
- アフリカツメガエルの3系統の嗅覚系について(1997年度日本味と匂学会第31回大会)
- ニホンアカガエルのボウマン腺およびヤコブソン腺の発生学的研究
- ニホンアカガエルの嗅上皮および鋤鼻器の発生学的研究
- ゴールデン・ハムスターの嗅上皮および鋤鼻器感覚上皮の酵素組織化学
- ニホンイモリ(Cynopus pyrrhogaster)の膵臓内分泌細胞に関する免疫細胞化学的研究
- ハムスター交連下器官の形態形成
- ハムスター鋤鼻器官感覚上皮および嗅上皮の微細構造の比較発生学的研究
- ハムスター鋤鼻器官の発生学的研究
- ニホンウズラ(Coturnix coturnix japonica)膵島における外分泌部介在導管
- 過剰排卵処理および発情周期が原始卵胞から胞状卵胞に到る発育過程に及ぼす影響
- 肝臓および膵臓における甘味受容体T1R3の発現(解剖学)
- 肝臓および膵臓における甘味受容体T1R3の発現
- ニワトリ膵島内の外分泌部介在導管のアロキサン投与による変化