北海道産スルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイ(Scirpus juncoides Roxb.var.ohwianus T.Koyama)3集団の埋土後3年までの種子の生存状況
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概要
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北海道で1997年に採取されたスルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイ(Scirpus juncoides Roxb. var. ohwianus T.Koyama) 3集団および感受性イヌホタルイ1集団を供試し,撹乱を受けない水田耕土下層(15〜20cm)および耕起や代かきによる撹乱を受ける水田耕土層(0〜15cm)に埋土あるいは播種した種子の生存率を3年間にわたり調査した。さらに,抵抗性イヌホタルイが多発する現地水田でイヌホタルイを完全に防除しながら,発生個体数と抵抗性個体の割合について経年変化を調査した。その結果,(1):水田耕土下層に埋土した抵抗性イヌホタルイ種子の生存率は感受性イヌホタルイと差異はなかった。(2):水田耕土層に播種した場合,抵抗性イヌホタルイは発生個体数が多く,3年後の生存率は僅かに低い傾向があった。しかし,感受性イヌホタルイとの間に統計的な有意差は認められなかった。(3) :発生個体数の経年変化について抵抗性および感受性イヌホタルイに差異はなく,現地水田での発生個体に対する抵抗性個体の発生割合は70〜80%で一定であった。北海道における抵抗性イヌホタルイの防除にはさらに多くの集団についての検討をふまえ結論すべきであるが,現段階においては,感受性イヌホタルイと同様に5年以上の中・長期的な対応が必要と考えられる。
- 日本雑草学会の論文
- 2003-05-31
著者
-
伊藤 一幸
東北農研
-
古原 洋
北海道立中央農業試験場
-
伊藤 一幸
農業技術研究機構・東北農業研究センター
-
渡邊 寛明
農業技術研究機構東北農業研究センター
-
古原 洋
道立中央農業試験場
-
伊藤 一幸
農業技術研究機構 東北農研セ
-
渡辺 寛明
中央農業総合研究センター
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