沖縄県の主要作物畑における雑草の群落組成
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概要
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沖縄県の主要作物畑における雑草群落を調査し、各作物畑の主要雑草を摘出するとともに、各作物畑雑草の群落組成を比較し、各々の群落特性を明らかにした。 1.本調査における全出現種数は57科222種で、各作物畑の出現種数はサトウキビ畑では157種、パイナップル畑では131種、野菜畑では136種であった。総合常在度I(ただし、出現頻度10%以上)〜IIIを示したのは28種で、総合常在度IV以上の出現種は認められ在かった。 2.各作物畑の主要な優占種は、サトウキビ畑ではキク科雑草とイネ科雑草、パイナップル畑ではイネ科雑草、野菜畑では広葉雑草が多かった。常在度および優占種の上位出現種は沖縄多発種が多く、地域性の高い雑草群落であった。 3.各作物畑の出現種のうち、常在度および優占種の出現率等から主要雑草として、サトウキビ畑ではムラサキカッコウアザミ、オガサワラスズメノヒエ、メヒシバ、パイナップル畑ではタチスズメノヒエ、オガサワラスズメノヒエ、メヒシバ、野菜畑ではヤエムグラ、ウシハコベ、ムラサキカタバミをあげた。 4. パイナップル畑と野菜畑は共通出現種が少なく、また、類似度指数も最も低く、両作物畑の種組成は著しく異なった。 5.生活型組成はどの作物畑でもTh・R_5・D_4・eで沼田が示した典型的耕地群落型であったが、各形質の割合は作物畑によって異なった。
- 日本雑草学会の論文
- 1991-12-26
著者
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