土壌中のpropanilの代謝 : 1.propanil添加土壌におけるDCAAの生成について
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概要
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Propani1(3,4-dichloropropionani1ide:DCPA)及びDCA(3,4-dichloroaniline)の土壌中での代謝について検討した。その結果,DCAA(3,4-dichloroacetani1ide)カミ生成することを認めたので,4種類の土壌を用いて経時変化と生成に関する検討を行った。また,土壌微生物のDCAAに及ぼす影響についても2,3検討した。1)砂を除いた他の3種類の土壌でDCAAの生成が認められた。DCAAの最大蓄積量は土壌によって異なり,多い順に調整土壌>畑土壌>荒木田であった。調整土壌では,添加Propanilの約1.8%,添加DCAの約3・6%の蓄積量に達し,主たる代謝物の一つであった。しかし,供試したどの土壌もDCAAの消失は早いことが示された。ただ,畑土壌では,調整土壌,荒木田に比べ長く残存した。2)調整土壌にNAO(1-naphthyl-N-methy1carbamate)を同時に添加すると,DCAの場合,DCAAの蓄積量は最大7,7%.まで増加したが,propanilの場合は0.7%に減じた。3)イ)DCAAの蓄積に適した土壌中のDCA濃度があり,濃度が高すぎると蓄積量,率とも減少した。口)供試土壌を高圧殺菌処理することによってDCAAの生成は抑制された。ハ)調整土壌よりブイヨン培地に移植培養した土壌御生物培養中でDCAよりDCAAの生成が認められ,培養液の熱処理,Hg^<++>の添加,音波処理によって生成が抑えられた。以上から,DCAAの生成に土壌微生物が関与していることが推定された。
- 日本雑草学会の論文
- 1975-09-25
著者
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