寒冷地におけるホタルイ類雑草の種子生産量に及ぼす播種時期, 遮光程度および落水処理の影響

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寒冷地におけるホタルイ類雑草の種子生産量に及ぼす環境要因の影響について秋田県大曲市のポット条件で検討し, 以下の結果を得た。1) 無遮光条件下ではイヌホタルイおよびタイワンヤマイともに播種時期が遅れるにしたがって種子生産量が減少したが, 8月上旬の播種でも若干の種子生産が認められた。また, 遮光処理によって種子生産量が減少し, 遮光が強いほど影響が大きかった。そのため, 8月上旬播種ではイヌホタルイは遮光率65%および35%で, タイワンヤマイは遮光率65%でそれぞれ種子生産が認められなかった。2) 収穫時期における茎数はイヌホタルイおよびタイワンヤマイともに播種時期が遅いほど, 遮光が強いほど少ない傾向を示した。また, 茎数, 茎乾物重および種子生産量のそれぞれの間に高い正の相関が認められた。3) 生育期間中に1カ月間の落水処理をしたイヌホタルイの種子生産量は, 常時湛水条件下で生育したものに比べて減少し, 落水処理の時期によっても種子生産量が異なった。また, 落水処理は種子成熟の推移に影響した。4) 常時湛水条件下で生育したイヌホタルイの種子千粒重は, 5月中旬〜6月上旬播種では採種時期の遅いものほど軽い傾向を示したが, 6月下旬〜7月上旬播種では採種時期の遅いものほど重い傾向を示した。
日本雑草学会の論文
1996-10-25

寒冷地におけるホタルイ類雑草の種子生産量に及ぼす播種時期, 遮光程度および落水処理の影響

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