わが国の動物におけるListeria monocytogenesの保菌状況
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概要
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わが国の動物におけるListeria属菌の保有実態を把握するため, ウシ, ブタ, ニワトリ, イヌ, ネコ, およびネズミのふん便または腸内容物計1,705検体を対象に調査を行った. 菌の分離はPBSを用いて4℃で4〜6週間増菌後に選択分離培地にOxford寒天培地を用いて行った. L.monocutogenesはウシで1.9%, ブタで0.6%, イヌで0.9%, ネズミでは6.5%の陽性率であった. しかし, ニワトリとネコからは分離されなかった. その他のListeria属菌ではL.innocuaが大部分を占めた. 分離されたL.monocytogenesの血清型は6種以上に分類され, 最も多かったのは1/2cであったが, ヒト症例からよく検出される1/2a, 1/2b, 4bの3菌型を合計すると全体の50%を占めていた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1991-10-15
著者
-
飯田 孝
東京都健康安全研究センター
-
井上 智
国立予防衛生研究所獣医科学部
-
金内 長司
麻布大学公衆衛生学第二教室
-
神崎 政子
東京都立衛生研究所乳肉衛生研究科
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飯田 孝
東京都立衛生研究所
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神崎 政子
東京都健康安全研究センター
-
大山 務
東京都立衛生研究所
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金内 長司
麻布大学獣医学部
-
金内 長司
麻布大学獣医学部公衆衛生学第二講座
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