わが国, 東海地方の細粒土ならびに砂質土の統一土質分類に関する考察

概要

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ASTMの統一土質分類法を我が国において使用する場合の問題点を明らかにするために, 東海地方における土質試験結果資料のうち, 塑性図分類の行い得るものの分類結果が土の諸性質とどのように対応しているか, 土の性質から考えて, CHとMHの区分をどのように考えるのが適当であるかなどについて検討している。まず対象地域の土質の塑性図を検討して, 塑性図のA線によって区分されるCとMとの間には力学的性質の差異が必ずしも見いだされないことを指摘している。また, 統一土質分類と土の力学的性質との対応を調べるために, 一軸圧縮強度と含水比の関係, 三軸圧縮試験並びに直接せん断試験で求められた粘着力と内部摩擦角との関係, 圧縮指数と液性限界との関係などを対象とした資料について詳細に検討し, 統一土質分類のみにより土の力学的性質を推定する諸関係は極めてばらつきが大きく, したがって設計に用いる数値は土質分類ではなく, 土質試験によって決めることの必要性を指摘している。また, 塑性図分類と対応のよい粒度組成三角座標を得ることの困難さにも論及している。
社団法人地盤工学会の論文
1979-12-15