工学的性質に基づく粗粒土の分類

概要

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統一土質分類法は世界的な土の工学的分類法となりつつあり, わが国でもこの方法に基づいた分類法の基準化の気運があるが, これに先立ってわが国の土質との対応を調べておかねばならない。この論文では粗粒土に対して統一分類法と工学的性質(突固め試験, CBR試験, 透水試験)との対応を調べ, レキと砂の4.76 mmと2.0 mm区分の問題, 細粒土含有率による土質分類, レキと砂の粒度の良否の判断基準を検討した。その結果レキと砂の粒径区分を4.76 mmと2.0 mmのいずれが適当かは工学的性質との対応からは判断できなかった。細粒分(74 μ以下)の含有量は5%, 15%, 50%で工学的性質に違いが認められ, 5%以下できれいなレキ, きれいな砂とみなしうる。15%で細粒の影響が出始め, 50%を越えると細粒分の影響が圧倒的な細粒土とみなしうる。粒度については均等係数C_u>10,1<曲率係数C_z<√<C_u>で粒度分布がよいと考えられる。以上の結果とこれまでわが国の習慣および世界的傾向に従がってレキ, 砂の区分を2 mmとした修正統一土質分類と工学的性質の対応を示し, わが国に適すると思われる粗粒土の土質分類を提案した。
社団法人地盤工学会の論文
1972-12-15