特殊な性状をもつ岩塊を用いた盛土地盤の沈下についての研究
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概要
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山地の造成地では種々の岩種の岩塊を用いた人工地盤が形成されるが, その沈下の問題についてはほとんど解明されていない。そこで本報告ではまず岩塊盛土の沈下機構, 特に風化に対する抵抗力が弱く膨潤性をもつ岩塊を用いた盛土の沈下機構を明らかにする。盛土材料中に, 分解しやすく膨潤性の高い岩塊が多量に混入すると, 岩塊の細片化と膨潤による空ゲキの充てん作用が同時に進行し, 空ゲキの減少につれて沈下速度も徐々に減少する。したがって, 膨潤性が高く, 分解しやすい岩塊の混合割合の多い盛土地盤は沈下量が少なく, 沈下もまた早期に完了すると述べている。次に, 沈下を促進するための有効な手段を探る目的のために試作した大型圧密振動試験機を用いた実験結果から, 実際に盛土地盤を沈下させるのは振動や浸透水の流下作用であることを明らかにしている。最後に室内実験や原位置試験(貫入試験, KKT試験, 透水試験, P・S検層, 電気検層)の結果から, 実際地盤の沈下を密度値と間ゲキ比から求めている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1977-03-15
著者
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