土質調査の規模決定に関する研究

概要

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土と基礎の設計では, 地盤に関する情報を得る目的で土質調査が実施される。この際, 得るべき地盤に関する情報の質と量が, 設計される構造物の構造形式, 大きさおよび重要性に応じたものであることが望ましい。情報が過多であっても過少であっても無駄が生じるから何らかの方法で適正な情報量を決定する必要があるが, 本論文はその方法論を提案したものである。すなわち, 構造物に望むべき適正な信頼度R_<opt>を力学を離れた基準によって求めておき, R_<opt>を確保するに足る力学量のレベルQ_<opt>を地盤が有しているかどうかを, 計量逐次確率比検定の理論を応用して判定している。この方法は, 一定の検定危険率の下では統計的判定を下すのに費用が最小で行なえるという利点がある。さらに, 実際の地盤の力学量のレベルQと前途のQ_<opt>との大小を統計的に判断することができるので, 地盤改定あるいは構造形式の変更の必要性の有無が同時に判明する。以上の点を, 飽和粘土地盤上に道路用盛土を急速に施工する場合を例として, 電子計算機による模擬調査で確かめている。
社団法人地盤工学会の論文
1976-03-15