犬の頭蓋内穎粒細胞腫の一例

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概要

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12歳齢,雌のミニチュアプードルが3ヵ月にわたり神経症状を示した。MRI検査で右の大脳腹側に腫瘍が確認され,側脳室を圧迫していた。剖検では,腫瘍は梨状葉に存在し,2×3cm,白色で脆弱であった。また周囲への浸潤および硬膜との癒着が確認された。腫瘍細胞は大型,円形から多角形で,細胞質内には淡好酸性の微細穎粒が充満していた。この穎粒はPAS染色で強陽性を示した。また紡錘形の髄膜細胞様細胞が腫瘍巣に混在していた。腫瘍細胞はvimentin,NSEおよびS-100が陽性であった.電子顕微鏡観察では,多数の細胞内穎粒が認められ,基底膜は認められなかった。以上のことから本腫瘍は頭蓋内穎粒細胞腫と診断された。
社団法人日本獣医学会の論文
2004-01-25

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