樹林地放牧牛の養分摂取量
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概要
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林畜経営における放牧和牛の発育阻害要因を解明するために、1972年9月より1年半にわたって、大阪営林局西条肉用牛生産育成実験牧場において、繁殖牛および育成子牛を用いて種々の調査を行なった。樹林地放牧牛の生態については既に報告したので、今回は主として養分摂取量について報告する。(1)9月から12月にかけて食草草種の種類が増加し、ネザサの食草回数割合の減少と樹葉への食草拡大が認められた。(2)優占種であり、食草回数割合も高いネザサの粗蛋白質含量は6〜7%、粗センイ含量は10〜13%であり、季節による成分の変動は明瞭でなかった。(3)繁殖牛の食草量は5〜6月期には約50kgで充分であったが、10〜11月期には5〜10kgと極めて低く、推定養分摂取量は日本飼養標準と比較して、DMで40%、DCPで50%、TDNで50%と大きく下回った。育成子牛の養分摂取量も季節の進行と共に低下した。(4)放牧育成牛の農家拡下げ後、大きな発育の回復はみられなかったが、若干の代償性発育が認められた。
- 日本家畜管理学会の論文
- 1976-12-10
著者
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