オクタン価向上剤とセタン価向上剤の最大増分反応性(maximum incremental reactivities)の予測
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概要
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含酸素オクタン価向上剤および含窒素セタン価向上剤のオゾン生成に与える影響を解明するため,光化学反応機構SAPRC-90を用いて,これらの向上剤の最大増分反応性(maximum incremental reactivities)を予測した。反応機構において最大増分反応性に影響する因子を検討した。ROG (Reactive Organic Gas)/NO_x比が低い条件では,VOCs (Volatile Organic Compounds)が最大増分反応性を示し,オゾンの生成に最も影響を与えるため,84ケースの計算を行った。最大増分反応性の解析のためには,より感度の高い反応性として,機構反応性(mechanistic reactivities)を検討した。オクタン価向上剤はオゾンの生成を促進し,機構反応性は主にVOCの反応速度定数,VOCの反応生物中のホルムアルデヒド,R0_2およびR0_2Nの生成量により決定される。セタン価向上剤はオゾンの生成を大きく抑え,OHラジカルの濃度を減少させる。機構反応性,間接的機構反応性および積分OHラジカル濃度(Integrated OH radical concentrations)による機構反応性は同じ反応性の順序を示した。最大増分反応性に影響する因子はVOCの反応速度定数,生成物の収率および総体的なラジカル濃度に影響を与える度合などのいくつかの因子に影響されることが分かった。
- 社団法人大気環境学会の論文
- 2000-09-10
著者
-
新井 充
東京大学環境安全研究センター
-
新井 充
東京大学大学院新領域創成科学研究科
-
新井 充
東京大学工学系研究科化学システム工学専攻
-
阿久津 好明
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻
-
田村 昌三
東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻
-
田村 昌三
東京大学大学院新領域創成科学研究科
-
田村 昌三
東京大学大学新領域創成科学研究科
-
黄 弘
東大工
-
阿久津 好明
東京大学大学院新領域創成科学研究科
-
黄 弘
東京大学大学院光学系研究化学システム工学専攻
-
田村 昌三
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻
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