ヒトスジシマカの個体群増殖に関する実験 : 長崎系統とチェンマイ(タイ)系統の比較
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概要
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長崎およびタイ国チェンマイから得られたヒトスジシマカの2系統を用いて, 実験個体群の増殖過程を350日間調べた。ポピュレーションケージを用いて二つの異なる幼虫の餌量条件下で個体群を増殖させ, 初期個体群導入後の齢構成と幼虫および成虫密度の時間的変化を調査した。幼虫餌量が少ない実験条件下では両系統の個体群とも存続できず, 長崎系統は実験開始後214日, チェンマイ系統は49日および70日で絶滅した。幼虫餌量の多い実験条件下では, 両系統の個体群とも増加減少を繰り返した。両系統の個体群の性質には違いがみられ, 長崎系統はチェンマイ系統に比較して増殖率が高く, 達成された密度も高かった。また, 長崎系統の雌成虫のほうが体は小さいが, 長命で多産であった。
- 1994-06-15
著者
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