水田農業生態系におけるコガタアカイエカとシナハマダラカの吸血選択
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概要
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水田発生性蚊類成虫の吸血選択を調べるために, 佐賀県西有田町で1996及び1997年の5月から9月に成虫採集を行った。ドライアイス付加ライトトラップと吸虫管により合計31,804頭のコガタアカイエカとシナハマダラカ雌成虫を採集した。調査したすべての牛舎と豚舎ではライトトラップ採集により多数の成虫が捕獲されたが(牛舎7,933,豚6,441,鶏舎5,267), 鶏舎では吸血蚊がほとんど採集されなかった。コガタアカイエカとシナハマダラカの吸血率は, 牛舎と豚舎ではそれぞれ62%(N=7,113), 74%(N=7,261)であったが, 鶏舎では5%以下(N=5,267)であった。ELISAによる吸血源同定の結果, 両種とも鶏よりも牛と豚を選択していることが示された。また, 牛舎と隣接した鶏舎から採集された吸血蚊も90%以上(N=143)が牛を吸血していた。鶏よりも豚と牛から吸血する傾向は採集場所(棚田周辺か平野部), 採集方法(ライトトラップか吸虫管)を問わず観察された。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1999-09-15
著者
-
高木 正洋
長崎大学熱帯医学研究所・生物環境分野
-
柳 哲雄
長崎大学熱帯医学研究所熱帯性病原体感染動物実験施設
-
津田 良夫
長崎大学熱帯医学研究所
-
Mwandawiro Charles
長崎大熱研
-
Mwandawiro Charles
長崎大学熱帯医学研究所 生物環境 部門
-
Mwandawiro Charles
長崎大学熱帯医学研究所生物環境分野
-
比嘉 由紀子
長崎大学熱帯医学研究所
-
都野 展子
長崎大学熱帯医学研究所
-
杉山 章
名古屋女子大学短期大学部
-
浦川 恵美子
長崎大学熱帯医学研究所生物環境分野
-
杉山 章
名古屋女子大学
-
柳 哲雄
長崎大学熱帯医学研究所
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