小未破裂脳動脈瘤の自然経過と年間破裂率(中間報告)
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概要
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5mm以下の未破裂脳動脈瘤340個(294例)が登録され,経過観察されている.現在まで277.5 aneurysm/yearsの観察期間中2個に破裂を認め,年間破裂率は1.0%であった.この2症例に共通しているのは,いずれも70歳以上の女性であることと,多発性であることであった.多発性動脈瘤に限って年間破裂率を計算すると109症例が対象となり,2.3%であった.単発性または70歳以下での破裂症例はまだ経験していない.さらに経過観察中に15動脈瘤(13症例)にサイズの増大を認めた.このうち5個は2mm以上またはブレブを伴って5mm以上になったため,すべて処理された.脳動脈瘤の破裂およびサイズ増大の高い共通因子は女性,高齢,多発陛のほか前交通動脈瘤,脳底動脈瘤であった.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-03-20
著者
-
菊池 晴彦
神戸市立医療センター中央市民病院
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米倉 正大
未破裂脳動脈瘤の自然経過と予防的治療に関する研究班(国立病院長崎医療センター)
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菊池 晴彦
未破裂脳動脈瘤の自然経過と予防的治療に関する研究班(国立病院長崎医療センター)
-
米倉 正大
国立病院機構長崎医療センター
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