術後vitamin K 欠乏性頭蓋内出血をきたしたくも膜下出血の2例
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概要
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術後vitamin K(以下,VK)欠乏性頭蓋内出血をきたしたと考えられた破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血(以下,SAH)の2症例を報告した.症例1は48歳女性.動脈瘤クリッピング術後10日目に急性硬膜外血腫,17日目には出血性梗塞を起こした.症例2は39歳男性.動脈瘤クリッピング術後14日目に急性硬膜外血腫を起こした.いずれも凝固系検査よりVK欠乏を疑い,VK_2静注を施行し,まもなく止血,以後再出血はなかった.症例2では急性硬膜外血腫手術中に血中VKを測定し,VKの著しい低下を確認した.VK欠乏の原因としてSAHおよび手術侵襲によるVK消費亢進,抗生剤長期投与の結果としての腸内細菌叢の抑制によるVK産生の低下が考えられた.重症SAHの患者では汎発性血管内凝固症の準備状態にあり,加えてVK依存性凝固因子の産生低下がみられる.術後出血の原因としてVK欠乏症も念頭にいれておくべきと考えられる.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1994-01-20
著者
-
井上 亨
国立九州医療センター脳神経外科
-
井上 亨
北九州市立医療センター 脳神経外科
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濱田 康宏
飯塚病院脳神経外科
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松野 治雄
飯塚病院脳神経外科
-
井上 亨
飯塚病院脳神経外科
-
稲富 雄一郎
飯塚病院脳神経外科
-
溝口 昌弘
飯塚病院脳神経外科
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石橋 秀昭
飯塚病院脳神経外科
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詠田 眞治
飯塚病院脳神経外科
-
松野 治雄
佐賀県立病院好生館脳神経外科
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詠田 眞治
麻生飯塚病院 脳神経外科
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濱田 康宏
国立病院機構 九州医療センター 脳血管センター・臨床研究部 脳神経外科
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