コイルコンパクション後にクリッピング術を行った真の破裂後交通動脈瘤の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
GDC塞栓術後,コイルコンパクションを起こし,動脈瘤クリッピング術を行った真の後交通動脈瘤の1例を報告した.症例は51歳,女性.突然の頭痛で発症した.頭部CTにてクモ膜下出血と診断し,脳血管造影にて右の後交通動脈から上方に突出する嚢状動脈瘤を認めた.発症日にGDC塞栓術を行ったが,1カ月後にコイルコンパクションが確認された.経過観察の脳血管造影にて再開通部の増大と動脈瘤の変形を認めため,クリッピング術を行った.慢性期の手術であったので穿通枝の確認は容易であり,手術後の脳血管造影にて動脈瘤の完全閉塞が確認された.GDC塞栓術後の再開通の治療には,クリッピング術も考慮に入れておくべきである.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2004-07-20
著者
-
松野 治雄
飯塚病院脳神経外科
-
緒方 登
飯塚病院脳神経病センター脳血管内外科
-
芳賀 整
佐賀県立病院好生館脳神経外科
-
坂田 修治
佐賀県立病院好生館脳神経外科
-
石堂 克哉
佐賀県立病院好生館脳神経外科
-
中崎 清之
佐賀県立病院好生館脳神経外科
-
坂田 修治
佐賀県立病院 好生館脳神経外科
-
松野 治雄
佐賀県立病院好生館脳神経外科
-
緒方 登
飯塚病院脳血管内外科
関連論文
- ノカルジア脳膿瘍の1例
- 複合セラミックス顆粒とフィブリン糊を用いた頭蓋形成術 : 生体適合性に関する基礎的研究と臨床応用
- 術後vitamin K 欠乏性頭蓋内出血をきたしたくも膜下出血の2例
- 顔面痙攣に三叉神経痛を合併した1例
- 脳動静脈奇形(AVM)治療の第1段階としての塞栓術の治療戦略と結果
- 術前塞栓術により劇的に神経脱落症候が改善し全摘出に成功した巨大脳動静脈奇形の1症例
- Transcerebellomedullary fissure approachを用いた末梢性後下小脳動脈瘤の手術
- 浅側頭動脈中大脳動脈(STA-MCA)吻合術の適応と方法-特にSTA-M2吻合術に注目して-
- 塞栓術直後に破裂した脳動静脈奇形3症例の病理所見
- 後床突起 endostosis 削除が有効であった脳底動脈分岐部近傍動脈瘤クリッピング術
- Persistent primitive PCAについて
- コイルコンパクション後にクリッピング術を行った真の破裂後交通動脈瘤の1例
- Second posterior cerebral arteryを伴う脳底動脈左上小脳動脈分岐部破裂動脈瘤の1例
- 手術か, γ-ナイフか?AVM治療における術者の責任
- Balloon occlusion test下での^Tc-HMPAOを用いたSPECTの有用性と問題点について
- 脊髄動静脈奇形に対する血管内手術
- 破裂内頚動脈瘤塞栓術後に Posterior reversible encephalopathy syndrome (PRES) を発症した1例