九州西廻り分布植物 : 定義, 構成, 起源
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概要
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九州西廻り分布植物は, 亜熱帯性(南方系)の植物で, 琉球列島, 九州南部から九州西部(熊本・長崎県)を北上分布し, 九州東部(宮崎県北部・大分県)には分布していないものと定義され, 33種を確認した。九州西廻り分布型が成立するようになった理由を明らかにするために, 植物の生育型, 散布型, 生育立地, 気候, 地史について検討した。その結果, 最終氷期に海面が低下したために九州西部にできた広大な低地が亜熱帯性植物のレフュジアとなり, 氷期以後そこから分布を広げたことが九州西廻り分布植物の成立の主な理由と考えた。
- 日本植物分類学会の論文
- 1996-07-10
著者
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