くも膜下出血治療における画像電送システムの役割 : 直接来院症例と遠隔病院からの搬送症例の比較 : 脳卒中に対する医療体制

概要

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当施設のある青森県津軽地域は, 脳神経外科施設が少なく, 脳神経外科的治療の必要な症例は地域基幹病院から当施設などに遠距離搬送を行う必要がある. また当地域は冬期の積雪量が多く, 気候が厳しいことで知られているが, 患者搬送の障害になることも多い. 私たちは当地域の基幹病院との間で, 脳卒中や頭部外傷などの脳神経外科疾患に対して画像電送システムを用いた遠隔医療を行ってきた. 診断, 手術適応など外科的治療の必要性の観点から, 症例ごとに患者搬送の適否を検討している. 本論文では当施設で行っている画像電送装置を用いた遠隔医療によって紹介されたくも膜下出血症例の臨床的特徴や治療成績について検討したので報告する. 対象と方法画像電送にはPhotophone WS型(Imagedata Co. Ltd., USA)を用いた(Fig. 1). 本システムは青森県津軽地域の計11病院と通常の電話回線で結ばれており, 24時間症例の相談や紹介を可能とした(Fig. 2).
日本脳卒中の外科学会の論文
2004-09-30