貯蔵温度がシロサポテ(Casimiroa edulis Llave and Lex.)果実の追熟に及ぼす影響
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概要
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シロサポテ'Yellow'の果実を用いて, 1,5,10,15,20,25,30および35℃での貯蔵が果実の呼吸およびエチレン生成に及ぼす影響を調査した.5〜25℃では, エチレン生成の増加は呼吸のクライマクテリックライズの後であったが, 30℃と35℃では両者がほぼ同時に起こった.5〜25℃では温度が高いほどピーク時の呼吸量が高く, エチレン生成のピークまでの期間は短く, 生成量も高かった.1℃ではエチレンの生成はみられず, 呼吸量は低く推移した.果実はエチレン生成のピーク時に軟化し, 食べ頃となった.貯蔵温度は可溶性固形物含量に影響しなかった.果皮の褐変が5℃と30℃以上で発生した.5℃では果実表面に近い部分のみ軟化し, 果皮は水浸状となった.1℃で10,20,46および63日間貯蔵した後に25℃に移したところ, 全ての果実で追熟したが, 63日間の貯蔵では低温障害が発生した.シロサポテでは1℃で46日間貯蔵できることが示唆された.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 2002-06-01
著者
-
北野 欣信
和歌山県農林水産総合技術センター果樹園芸試験場
-
樋口 浩和
京都大学大学院農学研究科
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米本 仁巳
和歌山県農林水産総合技術センター果樹園芸試験場紀北分場
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北野 欣信
和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場
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