統合教科の内容構成原理に関する考察 : 郷土科教授および事実教授における内容構成の基盤となるもの
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概要
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我が国においては,昭和22年に社会科が発足し,社会科学領域にかかわる多様な内容は社会科において総合的に扱われることになった。一方,小学校低学年における社会科と理科の廃止にともなって新設された低学年の生活科は,いよいよ平成4年4月より授業が開始されている。これらの教科のように従来の教科あるいは専門科学の枠組みを超え,子どもの環境世界の複合性をそのままに保って扱う教科は,環境の豊かな教育力を引き出す可能性を有している反面,その取り扱いいかんによっては,多様な内容の羅列や単なる体験主義を克服できず,その意義を十分に発揮することができないという恐れも多分にあるのである。本研究は,子どもの環境の教育的意義を有効にはたらかせるための方略,とくに内容構成原理を,ドイツ初等学校における郷土科教授(Heimatkundeunterricht)および事実教授(Sachunterricht)の教授原理のうちに見いだすことを目的とするものである。本稿においては,郷土科教授から事実教授への展開を概観し,両教授原理を比較した上で,とくに内容構成原理の基盤となる考え方を抽出することを試みている。Diese Forschung versucht das Prinzip von Aufbau des Lerninhaltes,das den padagogischen Sinn der Kinder umgebenden Umwelt in den Mittelpunkt ruckt,in dem didaktischen Prinzip von Hiematkundeunterricht und Sachunterricht herausfinden.Heimatkundeunterricht behandelt in der Regel eine umfassende,also nicht auf einen Fachaspekt verengte Thema.In solchem Unterricht auseinandersetzen Kinder mit der Komplexitat der ihnen umgebenden Umwelt.Zuerst uberblicke ich den EntwicklungsprozeB von Heimatkundeunterricht zu Sachunterricht:danne vergleiche ich das didaktische Prinzip des Sachunterrichts mit einem des Heimatkundeunterrichts:letzt betrachte ich das Prinzip von Aufbau des Lerninhaltes,auf das das didaktische Prinzip von jedem Unterricht begrundet.
- 大阪教育大学の論文
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