タマネギにおけるケルセチン配糖体含量の遺伝的変異
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概要
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ケルセチン配糖体を多く含有する育種素材の探索ならびに高含有品種育成のために, 幅広い遺伝資源について含量を調査した.ケルセチン配糖体含量は長日群で短日群よりも高くなる傾向が認められ, 長日群のなかではヨーロッパラインズバーガー品種群およびその近縁品種群で北海道やアメリカ合衆国の品種群よりも高い値を示した.白色品種の含量はすべて検出限界以下であった.同一品種群内では, 赤色品種の含量が黄色品種を上回る傾向があった.ケルセチン配糖体含量と球径, 乾物率との相関性が認められたが, 寄与率は低く, 多様な形態的特性を持った高ケルセチン配糖体含有品種の育成が期待できた.ケルセチン配糖体含量について, 貯蔵前と貯蔵後の間には高い相関があり, 貯蔵後においてやや増加する傾向が認められた.共通の種子親系統を用いた場合は, ケルセチン配糖体含量の高い花粉親を用いた組合せにおいてそのF_1の含量が高くなることから, 育種によって含量を改善することは可能であった.以上の結果, 北海道群のケルセチン含量をさらに高めることが可能と考えられる.
- 園芸学会の論文
- 2006-01-15
著者
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室 崇人
農研機構北海道農研
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野口 裕司
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶業研究所
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岡本 大作
北海道大学大学院農学研究科
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室 崇人
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構北海道農業研究センター
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森下 昌三
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構北海道農業研究センター
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