日本の摂食障害患者に対するEating Disorder Examination (EDE)の試行 : EDE邦語版の信頼性と妥当性に関する検討
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概要
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摂食障害診断のための面接評価方法(EDE)の邦語版を作成し, 信頼性と妥当性を検討した.EDE邦語版を摂食障害患者61名に試み, 評価者間信頼性, 内部一貫性と識別妥当性を検討した.摂食制限, 食関心, 体重関心, 体型関心の4つの下位尺度とグローバルスコアの内部一貫性はともに満足な水準を認めた.評価項目, 下位尺度, グローバルスコアはともに高い評価者間信頼性を認めた.体型や体重に関する関心の病理性や過食の重症度を測定する尺度として, 3つの下位尺度で神経性無食欲症(AN)と神経性大食症(BN)を識別したことから, EDEは摂食障害病理の評価尺度として高い妥当性を持つ, 有用な評価方法であることが示された.また, わが国のAN患者の食事制限, 体重関心と体型関心, BN患者の食事制限は欧米に比して低値である特徴を認めたことについて考察した.
- 日本心身医学会の論文
- 2005-10-01
著者
-
西園 マーハ文
東京都精神医学総合研究所
-
村上 健
村上病院
-
舘 哲朗
東海大学健康科学部社会福祉学科
-
西園 マーハ
東京都精神医学総合研究所
-
生田 憲正
国立成育医療センターこころの診療部
-
鷲塚 輝久
東口メンタルクリニック
-
三宅 由子
国立精神神経センター精神保健研究所
-
舘 哲朗
東海大学医学部精神科学教室
-
生田 憲正
国立成育医療センター
-
西園 文
東京都精神医学総合研究所
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