計算機合成ホログラムを用いた3次元ディスプレイ : カラーフィルタを用いたカラー像再生

概要

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近年、多くの分野で3次元情報の可視化あるいは3次元画橡の表示技術についての研究が盛んになってきている。3次元画像の記録・表示技術の一つとしてホログラフィがある。計算機合成ホログラム (CGH) は、計算機処理により合成・作製するホログラムであり、仮想物体を想定して作成し、それを再生できるホログラムである。我々は、CGHを用いた大型・高画質の3次元ディスプレイをめざして基礎研究を行なっている。 CGHはある波長を想定して干渉縞を計算し、その波長を持つ光源を用いて再生する。通常レーザ光で再生するが、LEDあるいは豆電球のように発光点の小さい光源を用いれば十分再生することができる。LEDのように単色に近いものであればレーザ光の場合と変わらない再生像が得られるが、豆電球のような白色光の場合には、色の分離が発生しぼやけた像になる。この点を改善し、さらにカラーの像が再生できるCGHについて検討した。本稿では、豆電球による再生の際に発生する色の分離とカラーフィルタを通して見た場合の違いについて説明し、RGBカラーフィルタと各色に対応させたストライプCGHとの組合せによるカラー像の再生が可能なCGHについて述べる。
1997-08-13