単電子トンネリングと分子電子デバイスへの応用
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概要
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これまでカータードレクスラなどによって分子レベルのデバイスの可能性が提案されてきたが、従来の構造ではスイッチング速度やアクセスの点で、技術的な困難があると考えられる。一方単電子トンネリング現象は、1980年代になってLSIの限界が議論され始めると共に再び脚光を浴び始めた。これは極めて小さい容量をもったいわゆる「量子ドット」のポテンシャルが電子一個の注入で変化する現象である。分子は極めて小さい閉じた系であり、また自己組織化によって必要な構造を形成できるため、「量子ドット」構造を実現する材料として適していると考えられる。また一個の原子、分子を操作することもSTM AFMの進歩により現実性を帯びてきた。このような技術的な進歩の背景のもとに、本報告では分子一つ一つに機能を持たせた情報処理用原子、分子レベルデバイスの可能性を再考してみたい。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-09-26
著者
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